こひつじ保育園

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コラム
COLUMN

「なかまと共に」 ~躍動(心の回復力)~

聖書から読む保育

文 文責:理事長 新田隆幸

「もし一つの部分が苦しめば、すべての部分がともに苦しみ、もし一つの部分が尊ばれれば、すべての部分がともに喜ぶのです。」聖書

 2018年の夏、金足農高野球部の大活躍で県全体が燃えるような盛り上がりを見せました。彼らの姿から多く学ばされました。勝ち負けの世界であっても、笑顔(心の余裕で楽しむこと)、互いを信頼したチームワーク、反省と共に魂を揺さぶられる感動を与えられた平成最後の夏でした。      

 運動会の季節、子どもたちの目を見張る成長が見られるときでもあります。毎年運動会ではテーマを設けていますが、一人ひとりが自分の力を精一杯発揮し「がんばる力」を、みんなの協力や助けで経験し蓄えることに焦点を置きました。幼児期のこの時期に、勝ち負けや速さ、距離の長さ等は関係なく、それぞれの体力や能力に応じて「がんばること」の経験が、大人になっても心を強く持ち、失敗してもやり直せる、立ち上がれる力、チャレンジし続ける力(レジリエンス=回復力)となって行くそうです。しかしがむしゃらに走れ!走れ!とせき立て追うように走らせればいいというものではありません。幼児の場合、その基礎を育むことが狙いですので、初めのステップ、興味を持たすことです。面白そうだ、楽しそうだという雰囲気作りから始めます。ゲーム的要素も組み込んで楽しみながら練習を積み、みんなで目標を話し合い、共有して取り組みます。そして希望への期待へつなげます。これらを育むには運動会は最も適した行事と言えます。ポイントは興味を駆り立て、楽しみながらと言うことでしょう。嫌々ながらでは何の場合でも意味もないでしょう。褒めることも効果の一つではありますが、「自己報酬」が強い原動力になると言われます。それは、子ども自身が好奇心や興味を持つ(やる気)ことで脳に快感の刺激(報酬への期待)を与えることです。このようなことを考え、準備し楽しさでワクワクするような運動会になるよう願っています。