「子どもを第一に考えた保育園か」 ~その②~
保護者さんが 良い保育園を選ぶための 7つのアドバイス
文 文責:理事長 新田隆幸
「子どもを第一に・・・」といっても、基準は一人ひとり異なりその範囲も広範囲に及びます。ですから一口に「ここはいい保育園」「ここは並みの保育園」などと分けることはできないでしょう。選ぶ保護者の考えや好みや希望もありますので、難しいところです。そのことを踏まえてのアドバイスです。選ぶのはあくまでも保護者自身です。ですが、ちょっとの時間立ち止まって考えていただきたいのです。それはどこを選んでも自由ではありますが、そこでの保育を受けて成長していくのは子ども自身だということです。乳児期の育ちや経験は大したことはないだろうと考えているなら、改めるべきです。この時期に体験する出来事や感じたり発想したりする体験はこれからの歩みにおいて大きな影響を持つからです。“思い出が経験だ”とも言われます。楽しかった思い出か、辛くて思い出すのも嫌だというものか、天地ほどの違いがあるのです。楽しかった思い出は生きる力になりますが、思い出すのも辛い思い出は自信を失わせ、自己肯定感を引き下げます。
ですから保育園選びは、かなり慎重でなければなりません。建物のきれいさや大きさ、定員の多さなどは関係ありません。一般的に、たくさんの人たちに選ばれ利用されているから、いい保育園だろうと考えてしまいやすいのですが、絶対とは言えませんが比例はしません。逆の場合もあります。質や内容を保つのは組織が大きくなればなるほど、人数が増えれば増えるほど難しいのは誰が考えても当然のことです。その経営者や指導者が職員や園児全員に関して把握できる適正な人数、大きさが大事です。障害児・者施設、児童施設、老人施設など福祉施設はグループ施設化して少人数化してきています。その方が目が行き届き、極め細かい指導や援助ができるからです。当然としての方向性だといえます。しかし、同じ児童福祉施設でも保育園は相変わらず大舎制へ突き進んでいます。それらの点から見ても遅れている福祉分野といっても過言ではないと思います。このことは「子ども第一」という点からも考えていただきたいのです。